2013年01月19日 (土)

日本と中国の言論統制

歴史認識問題が話題になっているようです。
「個人的な見解として」南京問題について謝罪したとの報道です。
翌日の中国の新聞でもトップ記事として扱われていました。

さて、こちらでは尖閣問題は話題になっていません。
ほんの1~2ヶ月前には、「日本は軍隊(自衛隊)持ってるぞ!侵略されてたまるか!」みたいな勇ましい報道が連日されていましたが、
今の新聞報道を見る限りでは、中国では、問題は沈静化しているように思います。
最近では、チキンの育成促進剤の話しだったり、空気汚染の問題の方が遥かに大きい問題になっています。
(テレビが壊れているので、テレビ報道は見れない><)

最近になって、尖閣の話を報道をしなくなった背景には、
とある中国人曰く、これ以上尖閣問題に関して自国の国民をたきつけると、「本気で戦争しよう!」と主張し出すからとのことです。

それに対して、日本では、「尖閣は・・・」と云々とギャーギャーやっているようです。

それがあってか、「中国、今って安全なの?」とかなり聞かれます。
実際、僕が暮らしている範囲では、「全然安全」です。

低所得層の不満のガス抜きをするための官製!という主張は有名なので、
「そうなんだろうなぁ~」とは思っても、
実際にトヨタ自動車の中国販売がどっかん落ち込んだり、
日本のモノが壊されていて、日本が嫌われている!!という報道が純粋にショックだったりして、
でも、中国とはこれから将来的にも上手くやって行かなきゃならないとかで、
「本当に大丈夫?」って思ったりもする。

しかしながら、尖閣問題については、
政府の思惑があって、単純に今、中国国内で大々的に報道されていないだけで、
中国政府は、間違いなくこのチャンスを活かそうと画策してるでしょうし、それは国益のことを考えると、当然の行動だと思います。
戦争に突入しなくても、このまま押し切れれば実行支配できると踏んでいるのであれば(竹島のように)、
現時点のフェーズで軍隊をゴリゴリ出して戦争になるというのは得策ではないというだけで、
実際には「本気になったら大原♪」ばりに、出動できるのかもしれません(専門家ではないので分かりませんが・・・)。

かたや、日本では、「自衛のための戦争」という60年前に聞いたようなフレーズで勝負に出るとは考えずらいです。
(この前の選挙の自民の大躍進をみると、それも不安に思ったりしますが・・・)

一歩引いてみると、
表立って報道をさせないものの、着実にコマを進めている中国と、
表立って報道はさせているものの、どうしよう日本!のような構図に感じます。

最近、彼女とスカイプで話していて、
「いや、マジで最近、あの島の話、最近、中国ではクローズアップされてないよ」というと、
「それって中国で報道規制されているからじゃない?」と言われました。
ここに対して、ものすごく違和感を感じました。

まぁ確かに、「中国では報道規制されていないのか?」というと、確実に中国では報道規制されているだろうと思います。
(自主規制というのが正しい表現のようです)
ただ、一方で、日本も「別の意味での」報道規制がかかっていると思うのです。
(こちらも自主規制というのが正しい表現な気がします)

日本では、元来、歴史認識問題をアンタッチャブルなものだから!
として、「話題にすることを悪とする傾向がある」と感じていました。
もっというと、
話題にした人を論う
メディアに出さないなどの実質的な制裁を加える、
すると、他の人は(制裁されたくないから)「空気を読んで」話題にしなくなる
という「実質的な報道規制をする」構造がある気がします。

加えて、国民から「歴史に対する前提知識を奪う」という活動が、
地味に、しかしながら着実に効果を上げているように思います。
「近代現代史の解釈を扱わない」って、僕の高校だけじゃないと思います。
サルとか、石器時代とかに重きが置かれ、近代史とかを時間切れでやらない作戦の高校多いと思います。
前提となる知識を奪うと、追加の情報を受け入れられなくなる現象がおきます。
(割り算で躓いたら、分数に行けなくなって脱落するみたいな感じ)

こんな感じで、
・歴史アンタッチャブルの空気醸成
・歴史の前提知識を奪う作戦
という思惑を作ろうとした人、あなたの行動はほんと、効果ありましたよ。

最近の「個人的な見解」としての
金八先生(武田鉄也)の韓国XX発言への批判とか、
前首相の南京謝罪の例をみると、
この「空気を読む」規制は、凄く行き過ぎな気がします。
「空気を読む」を通り越して「弾圧」になってる感があります。
(さらには、ツイッターとかの反射系のメディアが、みんなの意思が1つになるようインプリントする機能として働いてる気がする)

そんな中、昨日、不思議な出会いがありました。
いつものように、夜、スタバで中国語の勉強をしていました。

スタバのコーヒーは、中国ではものすごく人気があります。日本と同じ値段しますが、お店はかなり混んでいます。
特に特に人が多かったように思います。
一人の中国人の若者が「相席OKか?」と聞いてきました。
「もちろんOKです。」

王くんという24歳の若者でした。
背が175センチぐらいと高く、純潔の中国人には見えません。
外国人と言えば外国人に見えます(実は、おばあちゃんがヨーロッパ系で、クォーターらしい)。

彼は、アメリカ人女性と付き合っているとのことで、「今、英語を勉強しています」と英語のテキスト持ってました。
この王くん、日本語がかなりのレベルで喋ることができます。

「中国語分からないところありますか?」と話しかけてきたので、
なので、「そうですねぇ~」と、放送XX用語を一通り聞きました。辞書には載ってないですからね。

そして、砕けてきたのか、彼の趣味である「女装している写真」を見せて来てくれました。
さらに、付き合っている歴年の彼女の写真を見せてくれました。
結構かわいいんですが、「彼女はレズなんだ」とか、、、なかなかアグレッシブでちょっと変わった彼です。
「おぉ!凄いね!」と、中国では、「男は男らしくあれ!」みたいなカルチャーだと思っていた僕はカルチャーショックを受けました。

そんな中で、気になっている島の問題や、現在の中国政府に対する不満や信頼について聞きました。

時おり、周りをキョロキョロ見つつ、島の話から始まり、いろんな話をしてくれました。
・チベット、や新疆ウイグル自治区など周辺地域への弾圧
・ダライラマをテロリストとする政府の姿勢について
・一国両制に対する香港人の反発
・法輪功を邪教として弾圧する政府について
・天安門事件について
・朝鮮族を捕まえて強制を黙認する非人道的な政府への憤り
・ベトナムと中国との戦争について
率直でストレートな同じ世代の話が面白かったです。

弾圧を続ける政府に対して思うところだったり、
「自由」というものについて・・・
ひたすら喋り続けて、気が付くと閉店時間10時半になっていました。

結果、
大人のバイブル「ワンピース」のテーマの1つになっている「ポーネグリフ」(戦争の強者によって歴史が作られる)を改めて考えましたし、
「政府を信じますか?」という質問に違和感を感じたりしていましたが、これで理解できるようになりました。

結局、中国という国は、自分が日本の軍国主義の被害者である一方で、自らも加害者となっている。
しかし、その加害者という事実は、そんな血がいっぱい流されている話が現在進行形で進んでいる話がいっぱいあるのに、

日本の大東亜戦争だけがなぜ特別扱いして、そしてアンタッチャブルにされるのか・・・ものすごく違和感を感じます。
「日本が加害者だから!」という一言で終わるんじゃなくて、殴りあってでも、共通認識を図るべきだと思いました。
今はそれができる世代になったんだと思います。

王くんとの話を通じて、
言論統制はしているものの、それを掻い潜って「真実を追求しようとする中国人の姿勢」と、
表立っての言論統制はしていないが、空気を読んでアンタッチャブルにする日本人の差に衝撃を受けました。

そんなことを偉そうに言う僕も、池上彰さん解説の「分かりやすい」ニュースだけを見て、知ったようなことを喋っていて、
本当の歴史については実際「知らない」のだと思いました。

もっといろんな前提となる知識を持たないと「知る」ことがあって、知らなければならない!という危機感を感じました。
それこそ、ウィキペディアで検索すれば、いくらでも書いてあるのですから・・・

目指すべき「グローバルニッチ」になるためには、
こういう歴史とか価値観について「ガンガン踏み込んで行こうぜ!知って行こうぜ!」みたいなことを強く思ったのでした。

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