2016年04月29日 (金)

知らないと損する…FAX、電子メール送信による「印紙税」の節税

1.印紙税とは

領収書、注文請書、契約書等を作成した場合、その内容や金額に応じた印紙税がかかります。
1枚1枚の負担は少なくても、年間まとめると思いのほか大きな負担になるケースも少なくありません。
実はこの印紙税、簡単かつ合法的な方法で大幅に節約する方法があるのです。

2.印紙税の節税

その方法はいたってシンプル
領収書、注文請書等を取引先に紙面で提出せず、FAXや電子メールで提出すればいいだけなのです。

表にするとこの通りになります。

領収書、注文請書等の提出方法 印紙税
書類現物を提出する場合 かかる
FAXで送信して、現物は提出しない場合 かからない
PDFファイル等を電子メールで送信して、現物は提出しない場合 かからない

この理由については、理由があるようなないような・・・なので、興味がある方はご一読ください。
面倒な話は好きじゃない。という方も、これは国税庁がOKサインを出している合法的な節税方法なので安心してください。

3.ご注意ください!

FAXや電子メールで送信した後に、別途領収書、請求書等の現物を取引先に持参したり郵送したり場合には、印紙税がかかってしまいます。
また、取引先と連名で作成する請負契約書については、
そもそもFAXや電子メールを一方的に送ってお終いという訳にはいかないため、この節税方法は使えません。

4.実務の視点(直ちに導入は難しい事情)

社会のIT化が進んだとは言っても、まだまだ取引関係書類は会社の印鑑を押した紙面を取り交わすというのが一般的だと思います。
また、現実問題として、例えば、建設業界では下請け会社は元請会社の指定したフォーマットの注文請書を提出しなければならないなど、
提出側の意向だけでは変えられない事情もあるようです。

ただ、比較的若い企業や勢いのある企業を中心に
これらの会社はペーパーレス化による業務の効率化を目指した結果、
「取引関係書類をPDF等で発行して、紙面原本は提出しない」という企業も徐々に出てきています。


5.FAXや電子メールだと印紙税がかからない理由(難しいので気になる方だけ・・・)

印紙税は印紙税の対象となる書類(課税文書という)を「作成」したときに課税させる税金です。
この「作成」という用語は印紙税法独特の言い回しであり、
その文書をつくり
その文書の目的に従って行使するという2つのアクションを含んだ用語である。

このうち、②については、課税文書の種類によってその文書の目的は異なりますが、
領収書や注文請書等の場合は、取引相手に「交付」することが目的だとされています。
なので、領収書や注文請書は、①その文書をつくり、②その文書を取引相手に「交付」した場合に印紙税が課税されるということだ。

ここでさらにややこしいのが、「交付」という用語です。
「交付」も印紙税法独特の言い回しであり、国税庁の見解によると、
ペーパー現物を渡すことに限定しており、FAXや電子メールでの送信は「交付」という行為にあたらない。
かくかくしかじかの事情により、
つまり、領収書や注文請書等をFAXや電子メールで送信する行為は、課税文書の「作成」に当たらないため、印紙税がかからないということのようです。
国税庁はなぜこのような解釈をしているのか、そこまではわかりませんが、
税金を納める我々にとって悪い話ではないので、どうやら大人な事情がありそうです。

こちらからは以上です。


【参考にしたページ】
国税庁文書回答事例
http://www.nta.go.jp/fukuoka/shiraberu/bunshokaito/inshi_sonota/081024/02.htm
印紙税の手引
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/inshi/tebiki/pdf/2510inshitebiki_all.pdf

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