2015年11月07日 (土)

ベンチャー企業CEO,CFOのための防災対策

税理士法人ファーサイト 災害対策チーム

会社のリスクコントロールとしての防災対策
警告として地震が頻発している現在、防災対策は企業責任者であるCEO/CFOにとって潜在的経営リスクの1つとして認識するべきリスク項目の1つです。
以下、ベンチャー中小企業として実施するべき対策を検討しました。□はチェックリストになっています。

1.災害初動 / 自社の被災状況の確認

・社員の人命確認…安否確認システムの導入検討(月額10千円程度~)
・自社被害…本社、営業所、工場の被災状況を確認する
・エリアの緊急避難先の小中学校を確認する
(参考リンク先)
安否確認システム(比較サイト)
http://it-trend.jp/safety_check_system/ranking
国土交通省ハザードマップ
http://disaportal.gsi.go.jp/index.html
(チェック項目)
□ハザードマップで自社所在地の地質リスクを検討する
□安否確認システムの導入検討(メンバーの安否確認)
□自社における被害確認方法の確立(工場/支店への連絡)
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2.災害初動 / 自社の備蓄状況

今は、2次災害を防ぐため被災後は「動かない/帰らない」が基本になっています。
・防災グッズは最低限3日分(水は1日2リットル)
・ライフラインの混乱を考慮すると7日分×従業員数(近隣支援分)
・地域によっては自治体から補助が出る(千代田区は2/3 最大10万円まで補助が出ました)
(参考リンク先)
事業所における備蓄物資購入の費用助成(千代田区)
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kurashi/bosai/shien/j-jose.html
(チェック項目)
□被災グッズの必要数を確認
□補助の有無について自治体(市区町村レベル)に確認
□被災グッズの購入
□被災グッズの保管期間/管理担当者の確認・任命

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3.災害後 / 人命・帰宅

・被害当日は自社の確認で手一杯になる
・想定では東京の東側(江東区/江戸川区方面)は水浸しになる
・「状況によっては」オフィスから動かず、1夜を過ごした方が安全(「オフィス待機」が基本です)
(参考リンク先)
東京都防災マップ(避難ルートの確認)
http://map.bousai.metro.tokyo.jp/
(チェック項目)
□従業員スタッフの家族との連絡方法について通知する
□帰宅ルートの確認
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4.災害後 / 非常時における業務の遂行不能リスク

数的な観点からリスクを検討しますと、
・関東4都県(東京/千葉/神奈川/埼玉)の人口は合計約 3,572万人(うち東京都1,335万人)
・首都直下型地震の被害想定人数:死者 1.1万人/負傷者21万人東京湾北部地震M7.3)
被災時における被害想定は難しく、公表者により数値が大きく変動しますが、内閣府の想定を元にすると、
被害が東京都に集中した場合 人口の約1.7%の人が何らかの被害を受けるという試算になっています。
(参考リンク先)
内閣府 首都直下型地震ホームページ
http://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/index.html
企業が企業活動を継続するためには、「誰か」に被害があったときでも、業務を継続できる必要があります。

5.災害後 / 流動手元資金について

・被災後においては、非常時であるため取引先から入金がない可能性もある。
・被災後に電力が回復し、決済ができるようになるまでのつなぎ資金は必要
・安全のために固定費の3か月程度は銀行残高として保有したい。
・金庫にピン札を20万円分程度用意しておくと、リスクヘッジにもなるし冠婚葬祭の両替にも使える
(チェック項目)
□自社の月次固定費(何もしなくても支出する金額)を把握する
□月次固定費の3ヶ月分の資金は保有しているか?
□金庫にピン札を用意する

6.災害後 / 手形について

・手形停止措置:東日本大震災の際には1年間手形交換所の緊急停止措置が発動されました。
「手形が落ちないことにより倒産」という懸念はしなくても問題ないか
(参考リンク先)
東日本大震災に関する全銀協の対応について
http://www.zenginkyo.or.jp/topic/disaster/

7.災害後 / 保険について

災害で受けた損害を保険でカバーするという考え方は、過信しすぎない
①生命保険…厳密には免責事項にあたり対象外だが、東日本大震災の際には補償された。
②損害保険…生命保険同様補償の対象外。首都直下型地震の際、補償されるか否かは未知数。
・社長や経営陣(借入の債務保証している人)が被害側の1.7%に該当してしまうリスクがある。
・負債に対応する生命保険は検討が必要
・負債は借入だけでなく、仕入債務や未払金なども含む
・保険は利益認定され税金の対象となるため補償は借入額の2倍が目安
(チェック項目)
□保険での必要補償額のチェック
□大事な動産にはストッパー等の対策をする(損害保険対策)
(参考リンク先)
大同生命保証額シュミレーション
http://www1.daido-life.co.jp/hyojun/web/d_h_input.do?CD=daido
アマゾン
http://www.amazon.co.jp/b?node=405854011

8.災害後 / 安定した企業運用

・キーパーソンが被害に合う可能性があるため、バックアップ体制が必要
・1週間の休暇が取れる社内体制を構築する
・震災時だけでなく、健康な会社運営のためにも休めるような体制作りが望まれる(中長期目標)
(チェック項目)
□社内の業務フローの書き出し
□引継ぎマニュアルや引継ぎに関する仕組化をする
■何があってもやり抜く覚悟を確認する

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

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